『ラグナロクオンライン』のGRAVITY社の米ナスダック上場発表。

オンラインゲーム『ラグナロクオンライン』で知られているグラビティ社が、2月8日(米時間)アメリカのナスダック市場に上場したと発表しました。韓国のゲーム会社として、韓国の株式市場に上場しない状態で最初からナスダックに上場したのは初めてです。
『ミューオンライン』で知られているウェブゼン(WEBZEN)社も2003年12月ナスダックに上場していますが同社は韓国のコスダックKOSDAQ)を経ての上場でしたし、韓国国内での上場なく最初からナスダックに上場したのはドゥルネットもありましたが同社はゲーム会社ではなく通信会社。それも2000年に上場したが2003年には上場廃止されています。
今回の上場でグラビティ社は1億ドル以上の新規資金を確保し、『ラグナロクオンライン2』など新作に投資する資本を獲得したと。だが、8日上場から三日間は連続で株価が下がっているみたいです。
ともかくこれで、韓国のオンラインゲーム界は、NCソフト社とグラビティ社、そしてウェブゼン社などの大手会社が揃って株式市場に上場している事になりました。(NCソフト社は韓国証券取引所に上場しています。)ちなみに、NCソフト社は資本総計2627億ウォン(2004年6月)、2003年の当期純利益317億ウォン、2004年6月までの半期純利益は413億ウォン。ウェブゼン社は資本総計1994億ウォン(2004年6月)、2003年の当期純利益335億ウォン、2004年6月までの半期純利益は143億ウォン。同じように見えますが、市価総額ではNCソフト社が1兆4526億ウォン、ウェブゼン社が2873億ウォンで、かなりの差異があります。NCソフト社のこの市価総額は、ポータルサイトNAVERとゲームサイトHangameで有名なNHNの市価総額1兆3749億ウォンをも凌ぐもので、韓国のゲーム関係企業としては最大です。

祝日特集アニメ。

さて、そういう祝日に付きものは、やっぱり特集番組のアニメでしょう。最近はかなり少なくなってますが、一時(1980年代)にはこの特集番組でTVで放映してくれるアニメが、凄く楽しみでした。韓国では当時、殆ど劇場でアニメを上映したりしなかったため、日本の劇場アニメを見る機会はこの祝日の特集番組の放映しかなかったのです。そこで色んな作品を見たりしましたが…それはさておいて、昨日からの連休に、かなり久々に特集番組のアニメが放映されているのです。それが昔とちょっと違うのが、もう最近は劇場アニメをTVでやってくれたりする特集番組は殆ど消え、TV作品の編集版の放映くらいになっているようでしたが、今回はその中でもちょっと特別だったのです。
即ち、『7080・思い出の漫画房』*1という番組タイトルを付け、昨日からの3日間の連休と、連休ではないが殆ど休むその次の日(金曜日)まで4日間、4つの作品を放映するのです。まず「7080」とは1970年代〜80年代生まれの世代を示す言葉で、彼らが20〜30の年になっている最近よく見る表現です。韓国で1970〜80年代生まれは、その子供時期と韓国TVが日本アニメを頻繁に放映し始めた時期が被ります。またその時は他に遊戯もなく、高い教育熱のせいで外で遊ぶ事もあまりなかったので、本当に家でアニメばっかり見るのが唯一の遊びだった時期です。で、むしろケーブルTV、衛星TVではアニメの専門チャンネルも出来、劇場でも普通に日本アニメが公開され、アニメ専門雑誌も創刊され、DVDで韓国版もいっぱい発売されるようになった今、日本アニメを手に入れるのは昔に比べ本当に簡単になりましたが、日本アニメ、いやアニメそのものの人気はもう韓国の子供には全然「唯一の遊戯」ではなくなったのです。アニメよりもオンラインゲームとか、またはポータルサイトのニュースにくだらないReplyとか書くのが面白いですから。
なので、韓国の1970〜80年代生まれの方が、日本アニメ(または日本漫画)の影響がずっと高かった世代なのです。韓国において「おたく」がいたと言うなら、その世代こそおたくが登場した時期だと言えるでしょう。そしてその彼らの世代での大ヒット作、即ち韓国においての「おたくアニメ」は、日本のそれとはかなり違います。例えば韓国では放映されなかった作品、『機動戦士ガンダム』などはそもそも論外ですし、他にも放映が中断された作品などもあまりパッとしませんから。
だったらいったい何が韓国においてのビッグヒット作だったのか?諸説あるでしょうが、今回の『7080・思い出の漫画房』ではこの4作を選んだのです。『ウッディー・ウッドペッカー(Woody Woodpecker)』、『未来少年コナン』、『科学忍者隊ガッチャマン』、そして韓国アニメの『ドッゴ・タクの、取り返したマウンド』です。韓国アニメの方は日本ではあまり知られてないでしょうから、他の作品だけ見てみましょう。韓国では、日本よりもアメリカやヨーロッパアニメの人気が凄く高かったと感じています。特にその中でも『ウッディー・ウッドペッカー』『ポパイ(Popeye)』『トムとジェリー(Tom and Jerry)』などは1970年代に、『スマーフ(The Smurfs)』や『ガジェット警部(Inspector Gadget)』などは1980年代に韓国で大ヒットしました。今でも『スマーフ』は、例えば盧武鉉(ノ・ムヒョン)現大統領も知っているような作品です。*2
他に、日本アニメとしては『未来少年コナン』と『科学忍者隊ガッチャマン』が選ばれましたが、特に『未来少年コナン』は『キャンディキャンディ』、『銀河鉄道999』と一緒に、1980年代韓国で最大のヒットアニメと言えます。韓国で1970年代〜80年代、おたくたちにおいてヒットした日本のアニメは、日本でのヒット作と必ずしも一致しません。日本では殆ど知られなかったか、そんなにはヒットしなかったような作品が韓国では大ヒットした例はいくらでもあります。または「日本でもまぁヒットしたがどちらかというとそれよりこの作品」ってのがあるでしょう。それが韓国では逆になっていたりするのです。(長くなるのでここでは省きますが。)

*1:韓国では「漫画」という言葉は「アニメ」までを含む場合が多いです。日本でも昔、アニメを「漫画映画」とも呼んでいましたが、その表現が韓国では今まで残っているのです。なので、明確に区別するにはアニメは「漫画映画」と、漫画は「出版漫画」と書くのが一般的です。日本では「漫画」が漫画なのは当然なので、あまり「出版漫画」という表現は使わないようですが。

*2:訪日した時、「SMAP」と聞いてアニメのキャラクターなのかと言ったのは、実はこのアニメの『スマーフ』と間違ったのですね。

あけましておめでとうございます。

韓国と中国では、陰暦正月一日の今日が、最大の祝日です。韓国では「설날(ソルナル)」または「설(ソル)」と呼ばれます。中国では元々「元旦」が今日だったのですが、1911年の革命以後、中国も西暦を採択して「春節」と呼ぶようになり、1949年以後太陽暦の1月1日が元旦、陰暦の1月1日は春節になったようです。
韓国では今だに今日は祖先を祭る「제사(祭祀)」と呼ばれる慣習があります。旧正月や中秋(韓国では「추석(秋夕)」と呼ばれる、陰暦8月15日の祝日)には特に「차례(茶禮)」と呼ばれる簡略な제사(祭祀)があります。と言っても、少なくても1970〜80年代頃からは、その제사(祭祀)からしてかなり簡略化されたため、今や祖父母や父母の忌日を祭る普通の「제사(祭祀)」は夜に、설(ソル)と추석(秋夕)に祭る「차례(茶禮)」は朝早く行うという以外は、殆ど内容や格式は同じです。近い親族は前日に全員集まって今日の朝早く차례(茶禮)を行うのです。